「パーティーの最後の一人 (Last One At The Party)」
パーティーの最後の一人
「行かなきゃいけない」と彼はいつも言う
パーティーの最後の一人
私たちは帰るわけないと思っている
廊下で彼に会ったら
ただ向かい合っていればいい
タイプライターのような瞳に
君の知る詩が全て詰まっている
パーティーの最後の一人
「行かなきゃいけない」と彼はいつも言う
パーティーの最後の一人
私たちは帰るわけないと思っている
君と馬が合うなら
私は猫のために戻るよ
パーティーの最後の一人
「行かなきゃいけない」と彼はいつも言う
パーティーの最後の一人
帰るわけないのに
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Bill Callahan名義『YTI⅃AƎЯ』の十二曲目。
原文は歌詞サイトGENIUSと、一部同曲のMVから。
2023年現在、最新作である『YTI⅃AƎЯ』の最後の曲です。意地悪でおかしみのある歌詞から見ても、キャッチーでミニマルかつ雑然としたアレンジ(これはもうほとんど「Let's Move To The Country」では!?)から見ても、私はSmog時代への回帰だと思っています。実際、この前作では「Let's Move To The Country」のセルフカヴァーがなされています。
訳に関しては、ひとつ注釈があります。
「君と馬が合うなら
私は猫のために戻るよ」
の部分です。原文は、
“If you were a house fire
I'd go back in for the cat”
です。Get on like a house on fireという表現が、とても仲良しであることを指すそうです。その転用だと思うのですが、「君(前述の彼)のボルテージが上がったら」という可能性もあります。まあでもheではなくyouになっていることを鑑みると、youがheと仲良し、ということだと思います。つまり、「君が彼と仲良しなら、俺は失礼するよ」ということです。「彼よりも猫といる方がいい」と。そこで「馬が合う」という表現を思いついてしまいました。馬と猫。原文にそんなものはないけれど、この曲なら許されるでしょう。